« ASIAN PARADISE | Main | HIDEAKI ISHII »

June 16, 2009

FROM THE OUTSIDE LOOKING IN

Randyleter

まず、サーフィン映画といえば、その一番の狙いはこのサーフィンという名の芸術の現在の水準を示すことだ。客席をうめた僕らの前に最新のミュージックをバックに最高の波の上で繰り広げられる最高のサーファー達のパフォーマンス。「アジアンパラダイス」はそのすべての要素を備えているばかりではない。この映画にはもうひとつ特筆すべき点がある。つまり「アジアンパラダイス」は日本人によって作られた最初のサーフィン映画として歴史に残る作品だということだ。 世界のサーフィン界に日本がその存在を知らしめる大きな一歩として、この映画が日本のサーフィン界に持つ意味ははかりしれないものだろう。これまで日本のサーフィン、サーファー達はあまりにも長い間アメリカやオーストラリアのサーフィンの影に隠れて、その存在や活動が話題になることはほとんどないままの状態が続いてきたからだ。そんな状態からきっぱりと身を起し、今、日本のサーフィンが自らのアイデンティティを確立しようとしているーー映画「アジアンパラダイス」の完成の最大の意義はまさにこの点にあるのだ。 多くのサーフィン映画でフィーチャーされるのはマーク・リチャーズ、ショーン・トムソン、トミー・カレンといったサーファー達だが、この映画のスターは添田博道・粕谷修自・久我孝男たちだ。もちろんこれら日本人サーファー達の方が前者よりもすぐれているということではないまでも、彼らはこの映画で実にキラキラした存在感を独自のイメージをあますところなくこちらに伝えてきてくれる。日本のサーファーばかりでなく、サイモン・アンダーソン、テッド・ディアハーストら外国人サーファーがハイライト・シーンのような形で取上げられてはいるが、彼らの登場はあくまでこの映画が見事に描き出しているサーファー間の友情というテーマに、ひとつの色どりをそえているにすぎない。 この映画の真の主役は、波なのだ。映画の撮影は、すべてインドネシア最高のロケーションを選んで行われた。さかまき荒れ狂うビックな状態からスモールなファンウエーブまでーーーいつも気まぐれなウルワツ。ロータイド・バレルを誰もが必死の想いでくぐりぬけていくパダン・パダン、そのクラシックウエーブ。文明を遠く離れた孤島ニアスに押し寄せるパーフェクト・ウエーブ。そして陽気でにぎやかな歌声のあがるスパイス・アイランド。しかしなんと言ってもこの映画最大のハイライト・シーンはジャワ島グラジガンだろう。世界のどこを見ても、これだけよくほれて、これだけ長く続く波が他にあるだろうか。しかもあのマスター・ジェリー・ロペスの言葉とサーフィンが、波のかもしだす興奮にいっしょうの拍車をかけている。 あのグラジガンのシーンはめったにお目にかかれない、この映画ならではの最高のシーンだろう。 この映画の魅力をさらに一段と大きなものにしているのは、バックに流れる音楽だろう。さまざまな日本のミュージック・シーン活躍するアーティスト達の作品から厳選された曲のひとつひとつが、その音楽が使われるシークエンスに鮮やかに溶け合いマッチするばかりか、エキゾチックな音は聴く者ひとりひとりを、あたかもその風景の中にいるかのように包み込んで足元から遠く連れ去ってくれるだろう。 この映画はそれを観る日本の観客すべてが心の底から親近感を覚え、見終わったあと、さまざまな形でそれについて語れる、最初の記念碑的映画だと言えるだろう。それだけではない、この映画を通じて日本の観客は自分の国のサーファーのパフォーマンスを誇らしく思うようになるだろうし、観終わったあとも胸に残るシーンもふんだんにあるだろう。そしてこの映画がもたらしてくれるサーフィン・アドベンチャーの気分それは今までこれらの土地に旅する機会のなかった人達、サーファーであるとないとにかかわらず、この素晴らしいアジアのパラダイスへそうした人々をいざなってくれるだろう。 もうこれ以上この映画についてあれこれ語るのはやめよう。言いたいことはただひとつ。----絶対にこの映画を見逃さないように、そうすれば必ず満足してもらえるだろうということだ。   Aloha, Randy Rarick


blogマリンスポーツランキングに投票をお願いしますねっ!

|

« ASIAN PARADISE | Main | HIDEAKI ISHII »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference FROM THE OUTSIDE LOOKING IN:

« ASIAN PARADISE | Main | HIDEAKI ISHII »